今回ご案内するのは大山Gビールでは初の、カカオニブを使用したビール「チョコレートポーター」です。
過去には乳糖を使用したミルクスタウト や、コーヒー豆 を使ったコーヒー・デ・ヴァイス、柚子 を使った数種類のビールなど、スイーツでも使用するような材料を使ったビールを造ったことはありました。
ただ、チョコレートの元となるカカオニブ やバニラビーンズ など、かなりストレートなスイーツ原料を使ったビールは初物となります。
カカオ の苦みとコクで ロースト麦芽 との相性を高め、バニラ からは甘い香りを戴き、更に乳糖 を加えることでほのかな甘みを持ったビターチョコレート の様な仕上がりを目指しました。
思い起こせば2004年当時は「バーレーワイン」というスタイル名が聞きなれない程、取り組むブルワリーは少なく、しかも9%という高いアルコール度数のビールもあまり見かけない時代でした。
…とは言っても、未だにメジャーなスタイルではないですが、今年で19年目のリリースを迎えました。
バーレーワインは過去26年のビール造りの中でも、何度かあるブルワーとしての大きなスキルアップに繋がった1本でした。
麦芽100%で仕込む ハイアルコール はやはりテクニックを必要とし、長期間の熟成による未知の世界がここから始まった貴重な経験となった1本でした。
以前、ボトル熟成された15年間分のバーレーワインを飲み比べをしたことがありますが、タイムマシンに乗ったような体験で、その年号の時代の様々な事を思い出し、ビールで懐かしさを感じました。
未だに初回からほぼレシピ変更していないのは、同じレシピで造り続けることで、そんな時間の流れを感じて欲しいという思いもあるから。
もちろん、すぐ飲んでいただいて、フレッシュ(すでに長期熟成してますが)な香味を楽しんでいただくのもオススメです。
大山Gビールと言えば「ヴァイツェン」「八郷」が思い浮かぶかもしれませんが、このバーレーワインも自分の中でも大きな柱となるビールです。
決して流行りのホッピーなスタイルではなく、おもいっきり モルティ で エステリー 。
熟した 果実 や 蜂蜜 のような香りの後にはリッチで甘やかな味わい。
アメリカ産カスケードホップ を使用してはいますが、どちらかと言うとイングリッシュ な印象の仕上がり。
国内でもあまり見かけないスタイルなのであまり比較は出来ないとは思いますが、これが #大山Gビール の考えるバーレーワインです。
是非、長く造り続けてきた大山ならではの円熟の味わいをお楽しみください。』